
■精子の味 精子や膣の分泌液って、いったいどんな味?
まず、男性と女性、それぞれの性器からの分泌液にはどんなものがあるかみてみよう。男性の場合、ペニスが勃起し、さらに性的興奮が高まると射精に先立ち尿道口に出る透明な分泌液があります。これはカウパー腺液と呼ばれます。弱アルカリ性の体液です。尿道は普段尿により酸性状態になっています。ところが、精子は酸性環境では長く生きられないので、このカウパー腺液が尿道をきれいにして、精子が通りやすいようにする役割を果たす訳です。また、精液は精子と精漿という栄養液から成り立っています。その成分は30%がたんぱく質、あとは石灰分、ミネラル酵素を含んだ水分です。
一方、女性の分泌液には、男性のカウパー線液に相当するものとして、尿道口下の膣小前庭腺から出るバルトリン腺液がある。子宮のほうからは子宮頸管液という潤滑液を分泌する事がよく知られています。さらに、比較的最近わかったことでは膣内の上皮細胞の毛細血管は薄く、穴が開いている構造だといいます。膣壁には、愛液の貯蔵庫らしき空胞も発見されています。女性が性的に興奮すると、そこから汗をかくように、糖タンパクを含んだ粘性の液体が分泌されるわけです。
さて、愛液のにおい、味ですが男性の精子は弱アルカリの成分からいっても苦くて辛みのある味と考えられます。ですが以前、週刊誌に、もっと実証的な、男性性器千本以上を口に含んだ経験を持つ性感ヘルス嬢のインタビューが掲載されてことがありました。その女性によれば、精子の味は、男性によって濃淡はあるが、「イカ臭い」「苦い」「甘い」に分類され、なかには「ぜんぜん味のしないものもある」といいます。
女性の愛液のほうはといえば、ものの本によれば「茹で卵味」「チーズ味」「するめ味」「くさやの干物味」までいろいろあるようです。しかし、これも先の週刊誌でのベテランAV男優のコメントによると、女性の愛液は「例外的には甘酸っぱい液もあるが、平均して言えばいい思い出はない」らしい、結論的に言えば「基本はどれも生臭い」といいます。
考えてみればわかることだが、体の中でも常に暖かく湿り、細菌の影響を受けやすい局所だけに、汗と同様、特有の生臭みがあることは避けられないといえるのではないでしょうか。ただ、風俗店で働く女性やAV男優は、あくまで好きでもない人を相手に仕事をしているのであって、生臭いものや苦いものでも、恋人の体液であれば感じ方は違うかもしれません。もちろん、どんなに愛している人でも精子の臭いや味には耐えられない、という女性もいるので、男性はあまりアダルトビデオに影響されてそのとおりの強要したりしないように。また、愛液の味や臭い以前に、性器が不潔であれば口や下で愛撫するのはある種の苦行です。そればかりか、愛液が黄緑色、血まじり、泡粒状だったりすると、雑菌が繁殖していたり、その他の病気にかかっているおそれもあります。暗い場所でのオーラルセックスは危険を伴います。
■分業する精子 精子に役割分担があるのは本当か?
「射精した精子の中には、受精能力をもたない異常精子がたくさん含まれている」といっても、環境ホルモンや亜鉛不足による影響の話しではありません。もともと、精子の中には運動能力を持たないものや、奇形などの異常精子が多量に含まれているのです。その数は実に1回の射精で放出される2〜3億の精子全体の4割にも達するといいます。
この事実は多くの生物学者を悩ませ続けています。なぜ、こんなにも多くの役に立たない精子が射精されるのか?生物学者たちは、「だから、女性の体は優良精子を選抜する仕組みを作り上げたのです」と説明します。たしかに、精子の「受精競争」は過酷極まりないもので、膣に入った精子には受精に向かう旅の途中で、いくつもの難関が待ち受けています。ほとんどの精子が途中で力尽きて死んでいき、3億でスタートした一団のうち、卵子の顔を拝めるのはわずかに数十だけ。「受精競争」は最終的には1個の精子しかゴールできない、究極のサバイバルレースなのです。
しかし、生物学者のこの説明は「なぜ男は4割もの役に立たない精子を射精するのか」という問いの答えにはなっていません。異常精子を振り落とす女性の仕組みが明らかになっても、依然として「男のムダ」の謎は残っています。
ところが、最近、この謎に大胆な仮説で挑んだ学者が現れました。イギリスのマンチェスター大学の生物学者ロビン・ベイカー教授が、その著書「精子戦争」で精子に役割分担があることを主張したのです。
まず精子のうち4割を占める異常精子ですが、これらは受精能力がないものの、道をふさいで敵をブロックする役目があります。ここで言う敵とは、いつ射精されてくるかもしれない、自分の仲間以外の他人の精子たちのことです。この「ブロッカー」たちは、子宮につながる頸管から分泌される頸管粘膜にとどまり、通せんぼをします。
さらに精子には、ブロッカーより俊敏で、積極的に敵を攻撃する兵士「キラー」もいます。キラーは頸管や子宮内をパトロールし、いつも敵の発見に努めています。もし、女性が浮気をし、他人の精子が子宮に侵入してこようものなら、キラー軍団は壮絶な大戦争を仕掛けるわけです。
そして、受精の役目を負うのがエリート集団である「エッグ・ゲッター」で、エッグ・ゲッターたちはキラーに守られながら卵子を目指して泳いでいきます。このような精子の役割分担は、一見すると荒唐無稽な話しのように思われるかもしれませんが、ベイカー教授の仮説は徹底した調査と研究に基づいて立てられています。実際には、受精能力のある健康な精子に「キラー」と「エッグ・ゲッター」の別があることなどが証明されたわけではないものの、ひとまずベイカー教授の説を信じれば、この世に生を授かった人間は、全員が生まれながらにしての「エリート」ということになるでしょう。
■おたふく風邪で精子がなくなる?
10組に1組の夫婦は不妊で悩んでいます。最近、話題の試験管ベビーなど、女性側に不妊の原因がある場合は、かなりの治療効果が上がってきています。ところが、問題なのは、男性の側に不妊の原因がある場合です。たとえば、無精子症などがそれですが、後天的にそうなる原因のひとつに「おたふく風邪」があるということはよく知られています。
「おたふく風邪」、正式の病名は、「流行性耳下腺炎」といいますが、その名の通り、両方の耳の下がはれて、ちょうど”おたふく”のような顔になることから、この名があります。
このおたふく風邪を引き起こす真犯人は、ムンプスウイルス。免疫が高く一度かかってしまえば二度とかかることはない、と言われていますが、この病気はその一度が怖いのです。高熱が出たり、年齢がかなり高くなってからかかった場合には、睾丸炎や髄膜炎を合併することがよくあります。
両方の睾丸がやられてしまうと、たいていの場合、無精子症か精子欠乏症にかかり、不妊に悩む結果になります。しかも、男性の精子を増加させたり、無精子症を治癒する方法は、今のところ、発見されていないのです。いわゆる”空鉄砲”になってしまうのです。
ムンプスウイルスは、風邪症候群を引き起こすミクソウイルスの仲間で、パラミクソウイルス群に属しています。
なんだか舌をかみそうな名前ばかりをあげて恐縮ですが、端的にいってしまえば、名前を「おたふく風邪」というくらだから、風邪と同様、空気感染によって引き起こされ、完全な防御策などはありません。
もちろん、ウイルスが体内に入ってきても、必ず発病するとは限りません。体力があり、ウイルスに打ち勝つことができれば、発病の手前で食い止められます。
しかし、体力が衰えていると、感染してから2〜3週間の潜伏期間ののち、発病します。激しい痛みがあり、耳からほおにかけて大きく膨れ上がるので、おたふく風邪だとすぐにわかります。
このとき、もし高熱が出たら、ことです。睾丸炎を併発してりる可能性が大きいからです。女性の場合も、運が悪いと卵巣炎を併発することがあり、この場合も不妊症になることが多いです。
■精子の減少期 精子の数は季節によって変わるらしい??
北海道の大自然のもとで飼育されたサフォーク種のヒツジをを用いて、こんな実験が行われたことがありました。精子の生産量が年間を通してどのように変動するかを知るため、季節の違いによる精巣、つまり睾丸の大きさの変動を調べたのです。その結果、2月から6月にかけて精巣の直径は、繁殖季節の前期に当たる8月から11月の測定値よりも小さいことがわかりました。もっとも小さい時期は4月で、その後だんだんと大きくなって8月にピークを迎え、冬至の頃から再び小さくなり始めていったといいます。1年サイクルで大きくなったり、小さくなったりを繰り返しているのです。
では、人間の場合はどうでしょうか?女性の水着姿に男どもが熱い視線をそそぐ夏には、精子もたっぷりと生産され、女性が厚着をして肌の露出を少なくする冬には、その生産をセーブするなんていうことがあるのでしょうか。それとも、発情期を失った人間にとっては、精子の生産量を調整する意味などなく、年間を通して平均的につくられているのでしょうか?
アメリカのノースカロライナ州にある毒性化学工業研究所では、夏に暑さが厳しい地方では春の出産率が低下するという現象に着目し、季節ごとに精液中の精子の数が変化するかの研究を行いました。テキサス州のサンアントニオなどで屋外労働をする131人の男性に、夏と冬に精液を提出してもらい、そこに含まれる精子の数を分析したのです。その結果、1ml中に含まれる精子の数は、冬が平均1億4千万あったのに対し、夏は平均1億と、なんと約3分の2まで減少していた。つまり、春の出生率が少ない理由とは、”種つけ期”である夏に精子が減少しているからではないか、と考えられたのです。
では、こういった現象は暑さが厳しい地方だけに見られるものなのでしょうか?しかし、その後の調査で、フランスのリール、スイスのパーゼル、イギリスのエジンバラなど、夏の気温上昇がさほどでもない土地でも、夏の精子数は冬よりも少ない事がわかりました。その理由ははっきりとはわかっていないものの原因として考えられているのが夏の日照時間の長さです。
日照時間が長いという事で気になるのは、陰嚢が暖まることで精子の大量生産に生じる支障と、それだけたっぷり浴びる紫外線の影響です。太陽光線中に含まれる紫外線は、肌を精悍に日焼けさせ見た目をかっこよくしてくれるものの、一方でシミをつくったり、皮膚ガンの発生にも関与していると言われています。
そもそも睾丸を包む”金玉袋”、つまり陰嚢の皮膚が体のほかの部位とくらべて濃い色をしているのも、人間が自然に備えた紫外線対策といわれています。メラニン色素を多く蓄える事で、精子に悪影響を及ぼしかねない紫外線を表皮で吸収し、内部まで届かせないためと考えられています。しかしながら、先の研究結果を考えると、陰嚢の紫外線対策も日照時間の長い夏には充分にはたらきかねる、ということでしょうか?
ただ、世界的に見れば、たとえば北欧のように春の出生率が高い地域もあります。これは、夏になると男女ともに開放的になって性交の回数が増えるからだろうといわれています。子供がすぐにでも欲しいという夫婦は、とくに夏季には積極的にセックスを楽しむべし、ということになりそうです。
■溜まった精子 禁欲生活をして精液を溜め込んでいたら体に異常が起きる?
あなたが一念発起して禁欲生活に入ったとする。セックスはもちろん、オナニーもいっさい行わない。つまり、日々着々と生産され続けている精子をいっさい出さない、というわけです。でもそうすると行き場を失った精子はいったいどこにいってしまうのでしょうか。
私たちが精子に対して抱いているイメージは、ちょうどオシッコにちかいものかもしれません。精子を含んだ精液が体のどこかにどんどん溜まっていき、それがいっぱいになると、ちょっとした刺激であふれんばかりに・・・そんな先入観があるからこそ、「禁欲生活を送って精液を体内に溜め込みつづけると、まるで膀胱がパンクするように、いつか体のどこかに異常が起きるのではないだろうか」と心配になってしまうわけです。
ですが精液そのものは、どこかに溜まっているというよりも射精に応じてつくられて、体外にほとばしりでるものなのです。
まず、精子がつくられる場所はご存知の通り睾丸です。もう少し詳しくいうと、1個の睾丸に1千本も詰まっている曲精細管の内壁から精子は誕生します。その後、曲精細管の蠕動運動や分泌物の流れによって、精巣輸出管を通って睾丸の上にある副睾丸に至って成熟します。副睾丸の別名を精巣上体といい、引き伸ばすと6mほどもある細長い管です。ここにたどりついた精子には運動能力がないうえ、受精する力も持ち合わせていません。いわば、まだまだ半人前の精子ということになります。
そこで、副睾丸の頭部・体部・尾部を10〜20日間もかけて運ばれるうちに、精子は自らを改造する物質をつくり上げ、運動能力とともに「受精能」を獲得します。この受精能の実態とは何でしょうか、現在のところまだよくわかっていません。ただ、睾丸から直接取り出した精子は、卵子に入り込むことができないといいます。こうして副睾丸という保育器を後にした精子は、精管の収縮により精管膨大部に運ばれて(体力を温存するため自らは泳がない)、射精のときを待つわけです。
一方、精液の液体成分である精漿は、精管膨大部と隣り合っている精嚢でつくられます。精漿とは黄色みを帯びたアルカリ性の分泌液で、体力を温存していた精子を刺激して運動開始を告げるとともに、精子のエネルギー源である果糖を供給します。精嚢でつくられる精漿は精液全体の80%を占めるともいわれますが、前立腺からもわずかな精漿は分泌されています。こちらは無色透明で弱酸性、精液の青臭さのもととなる分泌液です。その役割は不明な部分が多いのですが、精嚢と精漿と同様に精子の活動を活性化させ、スムーズに尿道を通過させるのに役立っていると考えられます。
そして射精の瞬間、おのおのの場所で出番をまっていた精子と精漿は、射精管の合流部分で混じり合い、尿道を通っていっきに放出されます(副睾丸内の精子が、射精時に精管を通って尿道に至る、と言う説もあります)。つまり、精液とは完成された状態でどこかに溜まっているのではなく、必要に応じてミックスされるのです。
では、精管膨大部に待機している精子たちは、射精のチャンスに恵まれなかった場合、どうなってしまうのでしょうか?精子の体内での寿命は、およそ10週間といわれています。その間、体外に出されることのなかった精子は、精管膨大部で非業の死を遂げ、そのまま分解、吸収されてしまうことになります。
射精をしないことで体に悪影響が出ることはありませんが、「かわいい息子たちに、せめてひと目でも外の世界を見せてやりたい」と思うなら、禁欲生活は早々に切りあげて、セックスやオナニーにいそしむべきかもしれません。しかし、一生のうちに生産される天文学的な数(1兆ともいわれる)の精子のうち、卵子と結ばれて無事赤ちゃんへと成長するのはほんの数えるほどです。その意味では、非業の死は精子の宿命であるともいえます。それだけに、彼らの行く末に心を傷めていてはとても体がもちませんね。
■ガマン汁 興奮すると、どうして、ペニスの先に透明な液体がでてくるのか?
血気さかんな男性であれば、アダルトビデオを見るや否や、パンツの中のイチモツは目を覚まして大きくなります。ましてや、恋人に股間をやさしく触られたりすれば、そいつはうれしそうに起き上がってきます。ペニスが膨張するのは、性的な刺激によって興奮し、多量の血液が流れ込むためですが、じつはアダルトビデオを見たときとペニスを触られたときとでは、ペニスが膨張するまでの神経伝達経路はまるで違います。
まず、アダルトビデオのほうでは、勃起の指令が大脳から出ます。目で捉えた「ヌード」という視覚情報は大脳の新皮質にある視覚中枢に送られ、次に性欲中枢がある大脳辺緑系に伝わり「性的興奮」が起こります。そうすると、大脳は「勃起せよ!」という命令を勃起神経に送るのです。一方、ペニスに触られると、その刺激は脊髄の下の方にある「仙髄」という快感中枢に伝わります。すると、「仙髄」は大脳からの命令がなくても、勝手に勃起神経に「勃起せよ!」という命令を出すのです。つまり、この反応は膝下をたたくと足がはね上がったり(漆蓋腱反射という)、目の前で手をパチンとたたかれた時に思わず目をつぶってしまったりする体の反応と同じ、「反射」と呼ばれる無意識反応です。
さて、いずれにしてもこのような性的刺激を受けると、まずペニスから透明でネバネバした液体がしみ出てきます。この液は通称「ガマン汁」といわれたりしますが、正式には名称を「カウパー腺液」といって、前立腺の下に位置するカウパー腺(尿道球腺)という器官から分泌されたものなのです。「ガマン汁」はしばしばパンツを汚すので、男にとっては迷惑な代物といえます。ですが、もちろんこの液体も何の意味もなく出てくる訳ではなく、セックスのときの大切な役割を担っています。
まず、カウパー腺液は尿道を湿らせる事によって、続いて発射されるであろう精液の通りをよくしてくれます。また、尿道から濡れて亀頭を濡らすことで、膣とペニスとの摩擦を減らし、インサートをスムーズにズにしてくれる役目も果たしています。
さらに、このカウパー腺液がアルカリ性であることも重要なポイントで、精子は酸性の環境では運動能力が衰え、逆にアルカリ性で高まる性質があるのです。ふだん膣内は酸性状態にあるから、それを弱めて精子が運動しやすい環境に変えるはたらきもしています。もっとも、アルカリ度が強すぎても精子は死んでしまい。PHでいえば、7.0(中性)から8,5(弱アルカリ)くらいがちょうどいいらしいです。
こうして、徐々に気持ちが高まって興奮してくると、やがて男性はオーガズムを迎えて射精に至ることになります。射精される精液は、精子と精漿(精液から精子を除いた液体)が混ざったもので、ほとんどが精漿です。精漿もまたアルカリ性でこちらの方はカウパー腺液ではなく、精嚢や前立腺から分泌されます。このうち前立腺から分泌される前立腺液は、精子の運動を活性化するはたらきをしています。男性が欲望のままに無我夢中で射精している背景で、このような精巧な体のメカニズムがせっせとはたらいているわけなのです。
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